半纏アレコレ 半纏って何?
売っているお店と工場の独りよがりなページしかないことに気が付き
元祖うんちく、かしす和装がまとめてみるかなぁと思ったページ。日々勉強と思っていますので
間違っている!という専門家の方はご意見下さい。
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ようっし!既製品は飽きたぞ!オリジナル半纏、オーダー半纏作成するぞ!と決めても
何がなにやら、そこでつい・・・聞いてしまう失敗から、こんな風に聞いていただきたい
内容を記載しております。

NG:(答えられないんです。勘弁してくださいと泣きが入る本当にある話)
1・あのぉ、半纏つくりたいんですけれどいくらですか?
2・半纏を10枚作るんですが、いくらですか?
3・半纏を10枚つくります。衿に名前が入って、背中も名前が入ります。
4・既製品に名入れしたいです。いくらか教えてください。
5・既製品に、チョチョイと名前を入れて、明日までにお願いします。(原文ママ)
6・半纏を10枚。背紋は1色、衿は5文字、紋無し。いくらですか?
7・半纏を10枚。背紋は1色、衿は5文字、価格は1万円以内、寸法は身丈85cm。何日かかりますか?

問題点
1・枚数・図案が無いと一切お見積もりができません。半纏は色数、柄の大きさ、柄の細かさで型を作成する手間代金がかなり違います。かなり違うっていくらくらい?とまた聞かれそうですが、5万円くらいのい手間賃もあれば、100万円近い物も存在します。
2・枚数が解っていても、1と同じように詳細が必要です。
3・内容詳細がわかりませんと、得に背紋は大問題です。
4・既製品に入れる場合は、かならず商品番号と枚数が必須です。既製品は多種のメーカーが入っておりますし商品によっては、加工最低枚数が300枚というものや、出来ないものもございます。
5・回答不可能で、1日怒りが収まりませんでした。衿加工は本染で2週間〜 顔料加工では超特急での対応も可能ですが、チョチョイとやれるものではありません。
6・かなり惜しいのですが、納期が漏れています。折角お互いの貴重な時間を使うのですから、見積もりして気に入ったけれど使うのが今週だったなどは多い話です。納期が提示されていれば、何か提案できますので、お教え下さい。
7・納期については、工場の混み具合により大きく異なります。商品によっては繁忙期には90日というものも出てきますので、お客様のご使用日やお手元に届いていたい納期を提示してください。

さて、それでは何をもとに、どこまで考えたらいいの?とやっと本題に入ります。

一般的にオーダーがあるものは
1・イベント半纏
・完全オーダーで企業のカラーや柄を入れる方法。
・無地や既製品に企業のロゴを入れたり、地色変更する方法。
これは身丈が85cmと相場が決まっています。型の古い物は80cmですが、最近は小さく感じます。
2・御神輿や山車の長半纏
小紋柄に背紋を大きく入れるのが一般的です。既製品もありますが、99%がオーダーの世界です。各町内がここぞとばかりに頑張ります。そんなことなので、インターネットにはなかなかオーダーが回ってきませんが、それでも年間200〜300のオーダーをこなします。長半纏といっても、ヨサコイとは違います。厚手の生地や紬などで作成します。身丈は90〜100cmが一般的です。(これ以上長いと機能的では無い)
3・ヨサコイ半纏
綿素材が多かったのですが、最近はヒラヒラした生地のポリエステルが増えてきました。以前は高かったポリエステル製品もロットを増やし、効率化して安価になってきました。ゆえにオーダーでポリエステル長半纏を作成すると割高になります。柄付き、派手な小紋柄、無地、無地に背中や衿に顔料加工をするのが一般的ですが、あまり柄が派手でも、せっかくの振り付けが死んでしまいますので、ポリエステル無地に加工をお勧めします。またオーダーでこそこだわりたいのが、袖の形状です。普通の半纏は筒袖という30cm弱の高さしかない(袖丈といいます)のですが、ここは、着物袖でオーダーしましょう。絶対にお勧めです。この方法で数多くのチームが入賞しています。身丈100〜120が一般的ですが、脇にスリットを入れることを忘れないでください。このスリットによりスムーズな踊りが可能になります。
4・太鼓半纏
太鼓半纏はその用途から身丈75〜85になります。お尻を出して演目に入る方や女性が多いからなどの理由で長めに着こなす場合があり、さまざまです。

以上の4種類がとても多いです。
生地は半纏?のコーナーで記載済みですが、大きく分けて「絹 綿 ポリエステル」になります。詳しくは半纏?を見てみてください。

さて、前置きがわかったところで、図案を書き始めます。
簡単な流れがココに記載してありますので、ご確認下さい。ラフ図やイメージがが無ければ話が進まないのはご理解いただけると思います。ちょっとイメージしてください。あのロゴを入れたいな。あんな形がいいな。どんどん出てきます。それをエンピツで殴り書きするだけでラフ図の出来上がりです。下手でもなんでもかまいません。それを図案にするのは当社の仕事です。図案代はかからないの?最終的に当社で仕事をさせていただければ無料です。ですが、残念なことに図案が書けないお店は当店で書かせて注文だけちょうだいよと言うそうです。そんな防止策として、手付け金をいただき、図案を起こします。決定になったら全額を商品代金と相殺しますので、ご安心下さい。どれくらいかかるの?1図案につき1万円〜6万円です。これがオーダーが決まれば無料です。
文字のご提案についてはとくに頂いておりませんが、やはり同様に利用されるだけというのが目立ってきましたので、文字については、ご決定後のご提案になっております。

図案を描くポイントは・・
色と色を当てない。色と色の間はかならず、5mmくらいの白いニゲと作ります。そうしないと、色が混ざり合ってしまいます。これだけで、ああ!難しい!と解ることでしょう。もちろん例外的に色をどうしてもぶつけたい!そんな図案もあると思いますので、そのさいは、フルカラーで図案を描いてみてください。見せてください。実は染料によってはぶつけられる色、または、ぶつけても差し支えない方法が存在するのです。それを書けって?それはそれこそ経験です。店長にお見せ頂ければご回答いたします。
柄は混み合うほど、多色になるほど高くなります。また、脇に柄が入ると高くなります。
その他、背縫のある半纏や袖を特殊につくるなどさまざまな方法で多種多様な価格になります。
それゆえ、価格表は存在しません。もちろん基本的な価格というのはあるのですが、この価格表とぴったり同じになることなどはありえません。それがオーダーの世界です。逆にオーダーの価格表がでているHPがあればそれはすでに、確実な儲けがあるのです。当店はいつでも、お客様に良い物を安く納めるようにと努力しておりますのでその都度のお見積もりをさせていただいておりますので、ご了承下さい。

人に言葉だけで説明するのは難しいです。それを衣裳にするのはもっと難しいです。まずはお客様のラフ図やイメージを図にしてお問い合せ下さい。それが1番の手段です。
また、用途や意気込みを伝えることが肝心です。1回しか着ないものに高価な染めは不要です。逆に10年は使いたいお客様へ顔料プリントを勧めたくもありません。ですが、お客様がお引き合いいただいている商品がどのようなものなのかが、お客様がわかりません。そこの中間を取るのが私たちの仕事です。是非、良くて割安な仕事をさせていただければ幸いです。

なお、禁止として、最近のコンピュータグラフィックでのボカシは出来ませんので、絶対にかかないようにしてください。つい、印刷物のように出来上がると思いこんでしまいますが、そうはいきません。ニジミもあれば、ムラもあります。それを克服しながら、職人さんは頑張っています。

なお、当店は、以下の仕事は一切いたしません。
「安くて悪い商品」は手を出しません。よそでやってください。良い物を適正価格でお買い物。使っていただいて喜んでいただけて初めて仕事が終わります。
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